ミンユンギに思いを馳せて
Q.ミンユンギってどんな人?
A.BTSの核(ほんとうに?)
もちろん、BTSのはじまりはキムナムジュンなんだけど、kpopアイドルに収まらない、なんともいえないダークな雰囲気を作り出せる人。作り出してしまう人。聞いているだけで苦しくて、どうしようもなくなってしまうような曲を作るのに、それが公開される時にはそんなこととっくに乗り越えている人。つよいひと。
ミンユンギの強さってなんだろう、って考えた時に出てくるのは負の感情の強さ。『アイドル』ならば、抑えて当然で、公開するなんて許されないような負の感情を『アーティスト』として、ぶつけてぶつけて、戦った末にいまの核となりうるミンユンギが形成されていったんだろうな。
話を聞く限り、BTSのメンバーってみんなそこそこいいお育ちだとおもうんだけど、ミンユンギはアンダーグラウンドの印象が強すぎる。音楽の道を突き進むために、家族(親)との縁を断ち切ろう(これは言い過ぎ?)とした人。そして、WINGSTOURで観客席に両親が居るのを見て、泣き崩れるほど、本当は家族を愛していた人。
学費が足りないから事務所に内緒でアルバイトをして、その最中バイク事故に遭って、ふとその事実をなんてことないように話した時、メンバーの反応を見て、ああ、この人は本当に隠しきってしまうんだ、って。
辛いことも苦しかったことも全て全て飲み込んで、そして曲として吐き出してしまう。自分一人でサイクルが完成してしまうようになったんだ、って。それは、親と決別したことがきっかけだったのかな、頼れる大人が周りにいなかったのかな、なんて、もう過ぎ去ったことを杞憂してしまう。
今回コロナ禍のタイミングだったのかは定かではないけれど、その事故の際負った肩をついに治療したと知らされた。本当は握力もままならないほどの後遺症があったと聞いて、早く治ることを願ってやまない。
6人でパフォーマンスするBTSをこんなに長い期間見たのは初めてで、たった1人足りないだけでこんなに物足りないものなのかと思ってやまない。以前怪我でグクやジミンが不在の際、あの二人はパフォーマンスの核だから、物足りないんじゃないか、とメンバー自身が心配していたけれど。ミンユンギはダンスにおいて魅せるタイプではないし、(seesawで踊っていて驚いた)ここぞという時のボーカルを担う人でもないけれど、やはり誰一人として欠けてはならないんだと強く、強く思う。
(DTSも欠けちゃダメ!)
今年、遂にBTSがグラミー賞にノミネートされた。コメンテーターとして呼ばれた一昨年。そしてリル・ナズ・Xとコラボの形で呼ばれた去年。そして、コロナ禍の中でリリースされた、とてもポップな英語歌詞が特徴なDYNAMITEで今年、パフォーマンスを行うらしい。この状況だから、会場で実際にパフォーマンス出来るのか、韓国からの中継なのかは懸念されるところだけれども、Billboardしかり、グラミーしかり、ミンユンギが有言実行の男だということがまた証明された。
有言実行することは難しい。誰にでもできることじゃない。しかも、相手は世界。アジア人初の快挙だというレッテルを貼られているのを何度も見た。プレッシャーに何度押しつぶされそうになって、それに打ち勝ってきたんだろう。
作ろうと思って作るわけじゃない、暇だから作るんだと発言したことがあったけれど、それが出来るようになるまでどれだけ音楽に真摯に向き合ってきたんだろう。長い長い時をかけて作り上げたそれが世界で正当に評価されることが嬉しい。
太陽に近づきすぎると翼が溶け出して、焼け落ちてしまうという話(ギリシャ神話:Icarus)があるけれど、『墜落は怖いけど、着陸は怖くない』から、7人の青年たちの物語をこれからも見続けたいと、彼らの花様年華を見届けたいと思う。
(昼休憩の20分で書くな)
二次創作するなら『最も世界を憎み、世界をあいした男』役で出すので、いつかそんな話が世に放たれる時がきたら察してください( ◜௰◝ )